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木村拓哉はイイ男の代名詞  2001年9月  by AK
ある日の出来事だった。とある法律に関する調べ事があってお役所の専門部門に電話をした。対応したのは声ですぐさま分かる50代以上の男性だった。彼は丁寧に範例を上げて説明してくれるのだが、何かというと「キムタク」という代名詞を引用した。「例えば、キムタクが・・・」とか「もしあなたがキムタクの・・・」とか。彼は要するに有名人や著名人と言う固有名詞を使用する代わりに「キムタク」という代名詞を使用して分かり易く説明する事にしているらしい。

ここ5〜6年くらいの社会現象だろうか?マスメディアや世間一般等でも、「〜界のキムタク」とか「〜のキムタク」とか「キムタク」こと木村拓哉くんが「男前」度や人気度の尺度として用いられるようになったのは?そして「〜界のキムタク」と称される対象は、概して「〜界」では男前で人気者」という意味を成す。それはまるで、単位や数値をいきなり言われても分からない巨大な範囲や量をよく「東京ドーム」と比較するのに似ていやしないか?今年は猛暑の為ビールの消費量がなんと東京ドーム〜万杯でしたとか、なんとこの広さは東京ドームの〜倍といったように比較さられるのに似ている。「誰々は、キムタク並にカッコいい」とか「キムタクよりカッコいい」とか言われるとその人はイイ男だと言う事のもっとも簡単で分かりやすい説明となる。人気が出そうな新人男性タレントは、決まって「第二のキムタク」と称されたりする。

ひと昔まえは、ハリウッドスターがイイ男の代名詞として用いられたものだった。「ジェームス・ディーン」や「アラン・ドロン」は50〜60年代以降から、ずっと二枚目の代名詞として日本でも君臨していた。日本人の中では、「石坂浩ニ」や「石原裕次郎(=足が長いイイ男とされた)」のような俳優がイイ男の代名詞だった。そして70年代にアイドルが台頭する時代が到来すると、代名詞の使用期間が一気に短くなり、固定しなくなった。アイドルは短命で賞味期限が短い。人気はあるが実力やパーソナリティーが伴わないケースも多々あったし、異性や広域な年代からは評価されない事が多く国民的な存在とは言えなかった。

そんなアイドルの概念を打破した最初のアイドルがスマップだったかもしれない。スマップの中でも木村拓哉くんの人気と実力は卓越しているし、そして年齢や性別を超えた彼への国民の注目度は絶大だ。彼がドラマで着用したウエアやアイテムの売上は軒並み売り切れ、すぐさまにわかブームとなる。彼の業績はすぐに視聴率や売上など、数字となって現れる。しかも、その数字は驚異的だ。またそれが単なる一過性の人気やブームによるものではなくて、ここ数年来続いている現象で、彼の結婚後もますます加速しているのだから驚かされる。イイ男の代名詞となるには、国民的認知度と指示を得なくてはならない。いま、木村くんから「イイ男の代名詞」の地位を奪えるイイ男は果たしているだろうか?もちろん木村くんよりイイ男は山ほどいるけど、当分その地位は誰にも脅かせないような気がする。
木村拓哉は知っている 〜 「同学年」考察
連日放送された「同学年」は実に興味深い企画だった。百人もの同学年とおしゃべりするだけといった企画を、彼以外の人物で成り立たせることは果たして可能だろうか?

彼より遥かに年齢が若い人たちから見た木村拓哉は、雲の上の存在かも知れない。そして、彼より遥かに年齢が上の人たちから見た木村拓哉は、現代の若者の象徴かも知れない。しかし同学年から見た彼は、実に様々だった。彼を羨望する人、同じ目線で見る人、彼より若く見える人、老けて見える人など・・・。我々視聴者は次から次へと登場する同学年たちを木村拓哉を基点として勝手に比較した。

この番組を見る前から気づいていたことだが、木村拓哉が一般の人と交流する時に決まって取る行動の中でいつも感心するのは、人が自分と会う事はその人にとってはほんの一瞬の出来事であると同時に、かなりのイベント(事件)的要素を含んでいることを彼が充分理解している事だ。そして、自分との出会いはその人にとって重要であり、周囲の人々へと語り接がれるという事も分かっている。だから、彼は誰にでも同じレベルで自然に接する。彼はまた、イヤミなく西洋文化の社交辞令を巧みに身に付け、必ず立ち上がって自分から握手の手を差し伸べたり、ボディーコンタクトを試みる。そして、別れ際には再び握手をする。それは彼が自らに自信を持っている事の証しでもあるのだ。更に好感が持てたことには、彼が話し手の目をしっかり見て話を聞き、要所要所できちんと相槌を打つことだった。例え彼にとっては些細な事であっても、真剣に相手の話を自分に置き換えて理解しようとしている様子がここから覗える。

彼は知っている。自分が重要人物である事を。でもそれは「オレは木村拓哉だ」、「オレはスターだ」的な類の驕りではなく、単に自分は有名人なんだという事実を冷静に受け止めているに過ぎないように感じる。あの年齢でごく自然にトップスターへの道を歩んで来られたのは、彼が単に芸能の才能に長けているだけではなく、研究心や好奇心が旺盛で、趣味も多く、人と一対一のコミュニケーションが出来、友人も多いからではないだろうか。そして何よりも、彼の知性が高い証しだろう。海外のスターと比較すれば、彼ほど優等生なスターはいない。みんなにチヤホヤもてはやされ、金回りが良くなると途端にスーパースターシンドロームに陥り、ドラッグや酒に溺れたり、暴力事件、過食症、拒食症などなど、若ければ若いほど身を崩していく者も多い。しかし、ブラウン管の中の木村拓哉にはそんな心配は微塵も感じない。スター然とした驕りも感じられない。感じる人もいるらしいが、それは彼を「アイドルスター」という色メガネ=先入観を持って見ているからではないだろうか?事実、彼はマジメだ。メンバーの中でも時間やルールを忠実に守るのは彼のようだし。彼自身も語っていたが、幼い頃に武道に携わった事が、彼の人間形成に重要な役割を果たしたのかも知れない。

唯一彼を見て「いただけないなぁ」と思うのは、(カッコよく)タバコを吸う事だろうか。彼が出演したドラマ「Gift」では、バタフライナイフが社会問題になったように、彼の若者への影響力は甚大なのだ。彼がやってカッコよく見える事なら何でも若者は盲目に模倣するようだ。木村拓哉がアレだけカッコよくタバコを吸えば、当然未熟な10代の若者も吸ってみたくなるじゃないか、とつい懸念してしまう。TV上の喫煙シーンに関しては、タバコを自動販売機で売る位の国だから、日本では余り取沙汰されていないようだが、欧米での問題意識は強い。TVでタバコの宣伝を許可しない国も多いほどだ。しかも、彼はかなりのチェインスモーカーとお見受けした。あんなに美しい人がヤニ臭いなんて信じがたいけど。

スマップや木村拓哉の10年以上に渡る芸能活動の中で、彼に興味を持ったのはここ4年位の事なので、彼の活動に精通しているわけではないし、彼の出演した全ての番組を見聞きして来たわけでもない。しかし、彼の魅力は、一時間もあれば充分に伝わってくる。とにもかくも、木村拓哉はカッコイイ。そして彼は世界に出しても恥ずかしくない、日本を代表するヤング・スターだ。そして、そのことすら既に彼は知っているのだ。




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